バラ栽培は手間がかかる? いいえ、無農薬有機栽培ならラクに花いっぱいの庭が叶います。無農薬有機栽培はバラの免疫力を高め、少々の病気や虫害ならバラ自身の力で克服できる栽培方法です。福岡県のクリニックにバラの庭を作る医師、Dr.真島こと真島康雄さんも、多忙さゆえに手間を省いて効率よく花を咲かせる育て方を探求した結果、この方法にたどり着いたと話します。バラの免疫力が高める栽培方法と、おすすめ資材をご紹介します。
目次
無農薬で花いっぱい! Dr.真島のバラの庭
ここは福岡県久留米市にあるクリニックの庭。あふれるように咲くバラと草花の共演は、病院の待合室から眺められる5月の庭風景です。庭づくりは院長の真島康雄さんの楽しみでもあり、患者さんに癒やしのひとときを過ごしてほしいという思いから自ら庭を丹精し20年以上になります。
肝臓と血管の専門医であり、動脈硬化の独自の早期発見治療法を開発したDr.真島のもとには、全国から患者が訪れます。昼食もままならないような多忙を極める毎日のなかで、庭の手入れにかけられる時間はごくわずか。それでも何百株というバラの庭を維持できるのは、「無農薬有機栽培だからです」とDr.真島は話します。
無農薬有機栽培はいわば免疫療法
「バラは管理が難しいといわれるのは、病気や害虫が発生するからです。でも、育て方次第ではそれに悩まされずに済みます。大事なのは、人の身体と同じで免疫力。免疫力が強ければ病気にもかかりにくく、かかったとしても重症化したり枯死するような大事には至らずに済みます。都度、病気や虫に対応しなければならない対処療法よりも、丈夫な身体を作ってバラ自身の力で治してもらう免疫療法的栽培のほうがずっとラク。その免疫力を上げる栽培方法というのが、無農薬有機栽培なんです」(Dr.真島)
免疫力をつかさどる土壌フローラ
そもそも免疫とは、体内に侵入した病原菌やウイルスなどを見つけて体外に排除する生物システムのことで、人にも植物にも最初から備わっているものです。
「私たちの身体に最初から備わっている自然免疫の一つに、マクロファージという細胞がいます。マクロファージは体内に侵入した病原菌やウイルスなどの異物を食べて消してくれる免疫細胞なのですが、この働きを活性化させるのが腸内細菌です。腸内フローラという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、腸内には1000種、1000兆個以上ともいわれるおびただしい数の細菌が棲んでいて、それらを顕微鏡で見るとまるでお花畑のようなので、腸内フローラ(腸内細菌叢)とよんでいます。この多種多様な菌たちがマクロファージを活性化して病気に強い身体を作ってくれるわけですが、じつは土壌にも土壌フローラが存在し、植物の免疫力を上げてくれる働きをします」(Dr.真島)。
Dr.真島が考案した100%オーガニック肥料「夢油肥」
フローラを形成する菌たちは、健康にとってよい働きをする善玉菌と、悪い働きをする悪玉菌、どちらにも属さず多いほうの味方をする日和見菌(ひよりみきん)とで構成されますが、悪玉菌が増えると病気が引き起こされやすくなります。Dr.真島は土壌の善玉菌たちの働きに着目し、バラの健康づくりに活用できる善玉菌を多く含む100%オーガニック肥料「夢油肥」を考案。実証研究を重ねた後、平田ナーセリーで商品化を実現しました。
「これを土に混ぜることで土壌フローラのバランスがよくなり、バラの免疫細胞が活性化すると考えられます。実際、クリニックのバラはうどんこ病や黒点病にかかることはあっても、勝手に治ってしまうので、まったく気にしないで済みますね」(Dr.真島)。
100%オーガニック肥料「夢油肥」
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使い方も簡単! ラクして花いっぱいが叶う「夢油肥」
さらに、「夢油肥」には生物の体を構成するために必要なアミノ酸や新陳代謝を促す天然酵素、ビタミンなどが、吸収しやすく利用しやすい形でたっぷり含まれています。母乳にも赤ちゃんが消化しやすい形で多くのアミノ酸やビタミンが含まれていますが、赤ちゃんが母乳だけでスクスク大きくなるのと同じように、夢油肥を施したバラはぐんぐん大きくなります。
「有機肥料というと効果がゆっくりのものが多いのですが、夢油肥は即効性があるのも特徴です。株が大株になり、四季咲きの連続開花率が高まって、秋のバラもたくさん咲いたのには驚きました。私が夢油肥などを使って無農薬有機栽培で庭づくりをしているのは、こんなふうにラクして花いっぱいが叶うからです。夢油肥を土の上にまいておけば、あとは菌たちにお任せ。使い方も簡単ですし、初心者にこそおすすめですね」(Dr.真島)。
100%オーガニック肥料「夢油肥」
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初心者を成功に導く無農薬有機栽培バラセット
【初心者向け】バラ 無農薬有機栽培 鉢植えセット
/イングリッシュローズ(下記5品種より1品種をお選びいただけます)、ベストソイル バラの土10L、夢油肥2L、土のお守り1kg、植え替え用植木鉢 7,086円(税込)
【初心者向け】バラ 無農薬有機栽培 庭植えセット
/イングリッシュローズ(下記5品種より1品種をお選びいただけます)、稲ワラ完熟馬フン堆肥12L、夢油肥2L、土のお守り1kg 7,084円(税込)
平田ナーセリーでは初心者向けのバラ栽培スターターキットとして、鉢植え・庭植えそれぞれに夢油肥を含む有機資材をセットでご用意しています。鉢植え用セットには平田ナーセリーが独自に開発した「ベストソイル バラの土」が入っています。この土は高温多湿が苦手なバラが、ラクに夏を越せるようブレンドを吟味しています。夏、植木鉢が置かれているタイルやコンクリートの表面は、直射日光をうけると軽く50℃を超えてしまいます。植木鉢の中も高温になり、根が蒸れて鉢植えのバラは夏バテを起こしがちです。そこで、通気性、排水性に優れ、国内外で評価の高い茨城硬質赤玉を中心に、夏の高温時にもバラが快適に過ごせる土を目指しました。
「1回に10パターンほどのブレンドを作り、3年かけてベストバランスのブレンドを選り抜いてきました。九州の梅雨は湿度がとても高いので、ここで実際にバラを鉢植えし、バラの生育を比較しながらブレンドを調整して完成させたので、絶対の自信を持っています」と話すのは、平田ナーセリー農場長の松永斉大さん。初心者でも無理なくバラ栽培が楽しめるように、土や肥料の開発、製造、バラ苗の養生などを手がけています。前出の「夢油肥」も、松永さんがその日の温度や湿度を見極め攪拌の仕方やタイミング、回数をコントロールし、最もよい菌の状態を保つよう手作りしています。
九州でも夏越しがラクにできる5品種をセレクト
初心者セットのバラは上記のデビッド・オースチン・ロージズ社のイングリッシュローズ5品種から選べます。この5品種は、イギリス人ガーデナーのデービッド・バークレイ・サンダーソンさんが、高温多湿の鹿児島県で実際に栽培し、夏越しが無理なくできた品種です。基本的にバラは高温多湿が苦手。しかし、バラの評価の世界的な指標は、寒さが厳しいヨーロッパを標準として考えられており、冬越し可能かどうかが評価の分かれ目になっています。そのため、高温多湿の日本独自の栽培データとして、デービッドさんの栽培実績をもとに初心者向けにセレクトしました。日本の夏に強いバラのセレクトです。
アーチにも鉢植えにもできるシュラブ(半つる性)樹形
イングリッシュローズは芳香豊かで、四季咲き性が特徴です。バラには一年のうち初夏にしか咲かない一季咲きがありますが、四季咲き性は一年を通して繰り返し花を咲かせてくれます。また、セレクトした5品種はいずれも「シュラブ」という半つる性の樹形です。シュラブの特徴は、枝がしなやかでコンパクトであること。小型のつるバラとしても扱え、まとまりもよいので鉢植えでも育てられます。大型のつるバラは剪定に苦労しますが、シュラブなら1.5m幅の家庭用のアーチを彩るのには最適です。
中級・上級セットは80品種以上のバラから自由にセレクト
中級・上級者向けセットには、うどんこ病予防に効果的な有機100%液肥や発根を促進する液肥メネデールなど無農薬有機栽培で育てるための資材のほか、選べる80品種以上のバラをご用意しました。デビッド・オースチン・ロージズ社のイングリッシュローズのほか、フランスのデルバール社、日本の河本バラ園、ロサオリエンティス、イギリスのドリュ社など、個性豊かで魅力的なバラをセレクトしています。これらのバラは、国内生産が認められていないイングリッシュローズを除き、出荷前に平田ナーセリーの圃場で、オリジナルのバラの土や夢油肥など、無農薬有機栽培の資材を使って免疫力を高める体づくりがされたうえで、鉢上げされ出荷されます。
最高のパフォーマンスを約束するバラ苗たち
「私たちの農場で養生したバラは、いわば有機体質になっているんです。ですから、無農薬で育てたい方や、初心者の方、時間がない方には手がかからないのでおすすめです。どんな方にも、まずは花をきれいに咲かせられたという成功体験をしてほしいので、そのためにこちらで十分苗をスタンバイさせておくんです」と松永さんは話します。
そのポリシーを貫くため、バラ苗は10月から販売されるのが一般的なのに対し、平田ナーセリーでは12月以降にならなければ苗の出荷を開始しません。
「バラの休眠期は12月以降です。眠ってないのに掘り上げられて根を切られれば、生き物ですから本来大ダメージです。ですから、私たちは必ずバラが休眠してからバラを出荷します。それまでは最高の有機資材で苗を養生する期間に当て、春に花を咲かせるための毛細根をめいっぱい発根させることに注力します」。
そして、12月以降、圃場から掘り上げて、出荷用の鉢に植え替えられる際には、オリジナルのバラの土を用います。さらに、そこから1週間以上は苗の健康状態の観察を続け、根が十分に水を吸い上げるのを確認してから出荷します。
「初心者であろうが上級者であろうが、どんなお客様のもとに届いても、最高のパフォーマンスをする苗を作るのが我々の使命だと思っています。花を育てるのが難しいだなんて、感じさせないようにするのが私たちプロの役目。そのための資材のセレクトも実際に私たち自身で使っているものだからこそ、自信を持っておすすめできます」(松永さん)。
中級・上級者向け無農薬有機栽培セット
/バラ(平田ナーセリーオンラインサイト内から自由にお選びいただけます)、稲ワラ完熟馬フン堆肥12L、有機100%液肥プラス500ml、メネデール500ml 7,656円(税込)
/バラ(平田ナーセリーオンラインサイト内から自由にお選びいただけます)、有機100%液肥プラス2L、土の元気の素1kg、メネデール500ml、菌の黒汁ローゼス500ml 11,927円(税込)
ナーセリーには春の満開を約束する“スタンバイ済み”のバラたちが並んでいます。病虫害に悩まされることのない無農薬有機資材とのセットで、ラクラクバラ栽培、始めてみませんか? バラをもっと身近に、手軽に楽しめるはずです。
*バラ苗は養生後の発送となりますので、12月以降準備出来次第のお届けとなります。
記事作成:ガーデンストーリー https://gardenstory.jp